現在の日本経済には人材派遣は欠かせない存在です。
このブログでは、その人材派遣とはいかなる存在なのか、その詳細について見ていきます・
☆人材派遣の法的定義
まず人材派遣とは、多くの場合、労働者派遣と同意義となります。その労働者派遣とは派遣元となる事業主、この場合は人材派遣会社が雇用した労働者を、派遣先となる他の事業主に派遣して、派遣先の指揮命令のもとに労働するということです。
ただ、この人材派遣と混同しやすいのは、請負という労働。
請負でもガードマンのように人材を派遣するものがあります。
請負と派遣の違いは、指揮命令は働く先となる発注会社ではなく、請負会社というところです。
☆労働者派遣法
労働者派遣法は、ルールに則った派遣労働がなされるために、制定された法律です。
ただし、その派遣が認められるのは専門性が高い業務で、派遣先・派遣元に法律的な義務を課す事が盛り込まれています。
昭和60年(1985年)「労働者派遣法」制定
適用対象業務13業務(施工直後に3業務を追加して16業務に)
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平成8年(1996年)改正
無許可事業主から派遣を受け入れることなどに対して勧告・公表を制度化
適用対象業務が16業務から26業務に拡大
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平成11年
適用対象業務が原則自由化(ただし、建設・港湾運送・警備・医療・物の製造は禁止)
従来認められてきた業務に関しては派遣期間は上限3年、新しく認められた業務は1年に制限し更新を認めない。
ただし、期間の制限は、事業の廃止など期間内に終わることが予定している業務、産休など母性保護・子育てなどのための休業(産前休業と子育て休業を通算して2年を超えない期間で終了することが予定されていることに限る)などが例外となっています。
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平成15年(2003年)
1年であった26業務以外の業務に関して、派遣期間を最大3年まで延長できるように。
禁止業務であった物の製造への派遣が解禁。
派遣労働者の雇用契約の申込義務の創設
☆人材派遣の歴史
元々、人材派遣は1947年にアメリカの弁護士事務所で生まれたというの説があります。
はたして、いつが始まりなのか真偽の程はわかりませんが、アメリカでうまれたことだけは確かのようです。
その人材派遣が日本にやってきたのは、昭和42年(1966年)にアメリカマンパワーが進出して設立した「マンパワー・ジャパン」が始まりとなります。
始まりですから、労働者派遣法もなく、請負の一形態として行われてきました。
そしてオイルショックにより一般にも認知が進み、システム開発等の分野で活躍することになるのです。
1973年ののテンプスタッフ設立など、人材派遣会社の設立していき、労働市場における人材派遣の立場はますます大きくなり、1986年の「労働者派遣法」が出来るのです。
労働者派遣法は、たびたび改正し、業務の自由化、派遣期間の拡大などその制限は徐々になくなってきました。
そして、現在では、ほとんどの事業に対して人材派遣が可能となっています。
ただ、その自由化が仇となっているのが、今回のサブプライムローンを発端とする金融危機です。
今、再び景気は不況への道をたどろうかとしてますし、株式市場の混乱により日本経済の被った損害は大きいと言えます。
その代償を、多くの派遣労働者が支払うことで企業の傷を最小限にしようとしているのです。
特に顕著に見られるのが、自動車産業の生産に携わってきた派遣労働者の派遣切りです。
2009年は大勢が派遣労働者となった2006年からちょうど3年。
延長した派遣期間が、偶然にも重なってしまいました。
来年、派遣の契約更新が出来ないまま、失業する派遣社員が大勢出ることが予想されています。
同時に、派遣会社の経営も危ういと見られているので、力のない派遣会社は倒産するかもしれないと危ぶまれています。
現在、政府による対策を模索中ですが、その効果が出るかは未だ不明です。
☆人材派遣の有給休暇
派遣社員であっても、労働基準法第39条1項にもとづき、条件を満たした場合には有給休暇を与えられる資格があります。
この資格は、請求して、始めて効力を持つものではなく、条件を満たした時点で資格を持つようになるものです。
(条件)
・雇用契約を結んでから、6ヶ月継続勤務
・全労働美の8割以上の出勤
以上の条件で10日の有給休暇を与えら得ます。
ここで、注意するのは、有給休暇を与えるのは、雇用契約を持つ派遣会社であって、派遣先企業でありません。
したがって、請求は派遣会社に行います。
ただ、派遣先の了解も得ることは仕事の関係上必要といえるでしょう。
また、派遣先が変わっても、派遣会社が変わらなければ、勤務期間は通算で計算されるので、6ヶ月以上の継続勤務が実質的になっていれば、有給休暇を取ることが出来ます。
☆人材派遣の年末調整
派遣会社ごとに対応は違います。
年末調整を行っている場合にも、12月に給与の支払いがある、12月末まで就労している、などの条件があり、登録している派遣会社の条件に、自分の勤務状況が該当するかを調べる必要があります。
年末調整を行わない場合には、最寄りの税務署へ相談をしたほうがいいでしょう。
☆人事派遣のボーナス
派遣社員の場合には、時給での給与計算となり、ボーナスがもらえることは少ないと言えるでしょう。
しかしながら、派遣会社によっては、わずかながらボーナス支給もあるという会社もありますので、情報をしっかりと確認しておきましょう。
☆コーディネーターの役割
派遣スタッフが登録したときから、雇用契約の終了までをサポートします。
面談や職務経歴から、派遣スタッフのキャリア・スキルを把握して、その希望条件にあった仕事の紹介をしてくれるパートナー的な存在です。
時には、派遣先の企業との雇用条件に関する交渉や、就労している間の心理的な・キャリアの相談に乗ったり、問題が起こったときの対処をしてくれます。
☆人材派遣のメリット・デメリット
では、派遣労働者として働くことにどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
考えられるものとしては、次のようになります。
メリット
・自分の好きなときに、希望の条件にあった場所で働くことが出来る。
・人事異動などがない。
デメリット
・不安定、契約が更新される保証がない、次の仕事がタイムラグなく見つかる保証がない。
・収入が正社員に比べると少なくなることも。(ボーナスがない、交通費がでない)
☆人材派遣の形態
世に人材派遣と一口に言っても、その実は内容によって種類が異なります。
その分類を見ていくと、次のようになります。
〈一般労働者派遣〉
世に派遣社員というのは、ほとんどこの形態です。
派遣会社に登録をして、派遣先で働く、そして就業している期間のみ派遣会社との雇用契約が成立しています。
主に働く現場は、事務系の仕事です。
〈特定労働者派遣〉
エンジニア、IT技術系といった専門的で高度な技術を必要とする形態です。
この場合には、登録したスタッフではなく、派遣会社の社員というのが常です。とはいっても派遣されることが前提なので、コーディネーターのような派遣会社の運営そのものに関わる社員とは違います。
この場合には、派遣会社の社員ということで、仕事のないときには無職になる登録スタッフよりも安定しています。
〈紹介予定派遣〉
紹介された企業の正社員となることを予定した形態です。
いわば試用期間を派遣社員として過ごすということで、実際に働いてから正社員に雇用されるため、双方ともに理解をした上での正社員と用が可能です。